採用企業 : 株式会社カホエンタープライズ
【バングラデシュから福岡・博多へ】採用5年目を迎えた企業が語る
日本語の壁を超え、技術と人間力で成長するエンジニア
採用企業様:株式会社カホエンタープライズ
VENTURAS(ベンチュラス)の外国人エンジニア採用サービスをご利用いただき、グローバルでの採用を積極的に進めている日本企業様の声を紹介するインタビューシリーズ。今回は福岡・博多に本社を構える株式会社カホエンタープライズのCOO光嶋様、開発チーム責任者 山縣様、セールス&マーケティング部 湯野様、およびバングラデシュ人エンジニアのJOSEさんにお話を伺いました。
カホエンタープライズは、VENTURASの提供する「バングラデシュIT人材越境紹介サービス」を通じて、2019年12月 バングラデシュから福岡・博多に渡ったエンジニアJOSEさんを迎えました。中途人材で技術力の高さが採用で評価されましたが、来日前から日本語力には懸念がありました。それでも、アットホームなスモールチームにフィットし、来日後から活躍を始め、入社から4年が経った今では、高い評価と信頼を受けています。自身も満足度100%で働くJOSEさんが「ずっと大好きなこの会社で働き続けたいです」と語るまでの成長と評価の過程を、企業様とエンジニア御本人の両者へ取材しました。
(写真:カホエンタープライズ福岡本社にて。COO光嶋様、JOSEさん、セールス&マーケティング部 湯野様と)
【株式会社カホエンタープライズ様について】
会社概要:
従業員数: 18名(内、開発部門は2名)
2017年設立。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援を専門としたITソリューション企業。グループ企業のホームセンター「グッデイ」でのDX実践を基に、クラウドやBIツールを活用したデータ分析とコンサルティングサービス、グループウェアの効果的な活用を提案し、顧客企業の「データの民主化」を推進し、企業価値の向上に貢献している。
企業WEBサイト https://kaho-enterprise.co.jp/
採用頂いたエンジニアポジション:
バックエンドエンジニア(自社のSaaSサービス「KOX」の開発業務)
まずは現在の事業内容をお伺いさせてください。
光嶋様:当社は企業のDXに関する課題解決を支援する事業を展開しています。主にデータ活用支援やグループウェア導入支援、教育支援、さらにKOX(データ活用SaaS) の提供を行っています。
どういった背景で、バングラデシュからの来日採用を始められたのでしょうか。
光嶋様:約5年前の2019年、当時の事業は主にコンサルティング案件で、自社サービスの開発を計画していたためエンジニアの採用を検討していました。弊社代表が、バングラデシュ人材セミナーに参加し、高いポテンシャルを持つ若手エンジニアの存在を知り、関心を持ったことで、採用活動を始めることを決めました。当時、日本人エンジニアの採用とも比較しましたが、顧客先に出向くSEのようなポジションではなくて、内部開発を担ってくれる人材を探していましたので、その役割であれば外国籍でも高いポテンシャルを持つ技術者であれば、十分活躍してもらえるのでは、と考えました。
(写真:カホエンタープライズCOO光嶋様)
候補者を選ぶ際の選定条件・見られたポイントはどこでしたか?
山縣様:技術的な素養はもちろん重視しましたが、コミュニケーション能力と日本での生活適応能力も大事な見極めのポイントでした。
入社後、技術面について、期待するスキルに到達した時間軸はいつごろでしたか。また立ち上がり時に難しさはありましたか。その時にどのように組織でフォローをされたのか教えてください。
山縣様:JOSEさんは元々素養があったので、必要な技術には都度キャッチアップいただいております。そういう意味では最初からほぼ期待通りのスキルであったかと思います。立ち上がり時にはこちらの事業ややりたいことを理解してもらうのに多くのコミュニケーションは必要でした。ただ、これは日本人であってもどんなチームでも、お互いが納得できるまでミーティングを実施する、というのは大事なことだと思います。
JOSEさん:もともとPHPエンジニアでしたが、今はPythonメインで業務を行っています。業務に必要な新しい言語をその都度キャッチアップしています。GCPなどの新しいクラウドの知識も最近学んでいます。わからないところを 山縣さんに聞きながらインプットしています。今は生成AIについても勉強しています。
来日後、懸念であった日本語力については如何でしたか?(渡日前はN4程度)
社内でのコミュニケーションの取り方や工夫について教えて下さい。
山縣様:言語については日本語と英語の混在でした。英語ができるメンバーも数人いるので、そのような人たちとは英語メインになっていますが、私のようにあまり英語が得意でない人とは日本語も含めてコミュニケーションしています。定例的なミーティングは来日当初は毎日しておりましたが、現在は大分仕事を任せているので週に1,2回程度となっています。
JOSEさん: COOの光嶋さんは英語を話してくださり、難しいところは英語でコミュニケーションができました。日本語と英語MIXしてコミュニケーションをしていました。(来日時は50%: 50%)
また、日本語の研修を来日後数カ月(週4時間)会社のサポートで受けました。
他は、毎日、オフィスでほかのメンバーの方とMTGや話をしていたのが、一番日本語のスキルアップに役立ちました。
山縣様:今は日本語だけでも十分コミュニケーションできるようになっています。
(写真:カホエンタープライズJOSEさん)
JOSEさんが入社してから、組織にどんな変化がありましたか?
山縣様:まずは、技術力もあり、課題解決に対しても常に前向きな姿勢を持って取り組んでくれるので非常に頼もしい存在ができました。テクニカルな部分が補完され、チームが強くなりました。
光嶋様:技術力に加えて、周りのメンバーと積極的にコミュニケ―ションを取っているのが良いですね。人とコミュニケーションするのが好きで、すごく親しみやすい人だと思います。
湯野様:JOSEさんが話しかけてくれると会社の雰囲気がパッと明るくなるので、チームにとっても嬉しい変化です。バングラデシュの方は、JOSEさんしか知らないですが、とても親近感を覚える国民性だと感じています。
JOSEさんに今後どんなことを期待されていますか?
光嶋様:JOSEさんの活躍ぶりを見ていると、KOX(現行のプロダクト)以外の、グループ内外の様々なプロジェクトも将来的に十分お任せできると考えています。その時にはほかのエンジニアの指導やマネジメントもお願いしたいです。
JOSE様:この会社の皆さんが本当に好きなので、ここでずっと働き続けたいです。自分の開発した商品で、事業が成長し、チームが大きくなったら、将来的にPMにも挑戦してみたいです。
また、自分の家族も既にバングラデシュから博多に移住してきました。今子どもは、博多の公立の小学校に通っています。
外国籍人材が、定着し活躍できるための組織づくりで、意識されていることはありますか?
山縣様:お互いが納得できるまでまでコミュニケーションすることではないかと思います。特に初期段階ではそのようなマネジメントの工数がかかることは意識しなくてはいけないかと思います。ただし、繰り返しになりますが、背景や文脈をしっかりと伝え、納得するまで丁寧に会話することが大事というのは、どのチームでも言えることですし、言語的な問題で日本人よりも会話に時間がかかるかもしれませんが、そこが腑に落ちれば、JOSEさんのように多くの仕事を任せられるような頼もしい存在になることが出来ると思います。
光嶋様:もう1つは、エンジニア個々人の強みを活かした適切な仕事をアサインすることではないかと思います。開発リーダーの山縣は、顧客先に出向いて、ニーズヒアリングや実現方法などを議論提案することが得意です。一方で、JOSEさんは社内で手を動かしてプロダクト開発をする責任を一手に引き受けることが出来ます。完璧な日本語力を求めることよりも、適材適所で、強みを活かしてもらうほうが人が活きると思います。
JOSEさん:はい。私もお客様先に、山縣さんと一緒について行くことがあります。お客さんとのコミュニケーションは山縣さんがメインで、私はどう開発するかの方法を考えるバックサイドで協力しています。
どういった組織条件が揃えば、外国籍人材が生き生きと融合して活躍できる御社のような組織になれると思いますか?(個人的なご意見でも結構ですので、お伺いしたいです。)
光嶋様:外国人材の採用がJOSEさんが初めてなので、我々の経験だけにはなりますが、JOSEさんは非常に優秀だと感じています。高いポテンシャルをもつ人を見極めて採用する、というのがまずは大事で、そして適材適所で強みを活かすことでしょうか。
湯野様:社内コミュニケーションで言うと、既存社員の姿勢も大事だと感じます。興味を持って話しかけると、相手も興味を持って話してくれれます。壁を作らずコミュニケーションをとる姿勢が大事だと感じます。それぞれのメンバーがJOSEさんと個人的なことも含めコミュニケーションを密に取っているので、アットホームでお互いよくパーソナリティを理解した関係が築けており、それが、JOSEさんも私達も幸せに働いていける秘訣な気がします。
(写真:カホエンタープライズ セールス&マーケティング部 湯野様)
本日は、ありがとうございました!
(取材聞き手:株式会社VENTURAS 代表取締役社長 上田代里子)
※ 本事例は、弊社のパートナー企業 株式会社外国人ドライバー支援機構 (旧: 株式会社つなぐっと)との共同事例となります。
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